本格DIYerのSLIM BENCH

MaKeT GALLERYに送られてきた数枚の写真。そこには見事にカスタマイズされたSLIM BENCHが写っていました。これはぜひお話を聞かねば、ということで、写真を送ってくれた埼玉県の漆原さんのお宅へおじゃましてきました。
週末セカンドハウスの手作り空間
漆原さんは、普段は都内に勤め、お住いも都心部、週末は埼玉にあるセカンドハウスで家族で過ごすことがおおいとか。このセカンドハウスは、古いマンションを購入してフルリフォーム。デッキやキッチンなどはDIYで1年がかりでコツコツと作成してきました。
----造作や家具など、既成品よりも手作りの作品が目立つ空間になっていますね。そんななかで、なぜMaKeTのキットをつくろうと思ったんでしょうか?
「キッチンやベランダのデッキといった部屋の施工から始まって、踏み台、棚、ダイニングテーブル、ローテーブルといった家具まで、この1年ぐらい、自分なりに企画・設計してDIYをしてきました。
でも、人が座る・使う・肌に触れる椅子については、積み木的な素人の考え方では厳しいなあと感じていたんです。
そんなときMaKeTのことを知って、建築家が設計したデザインに触れてみたいと思って手にしてみました」
----ベンチを選んだのはなぜですか?
「ウッドデッキでバーベキューをやる機会が多いんですが、人がたくさん来た時に何人かで座れるベンチがあれば便利だなと。あと、なにやら四足動物っぽいたたずまいにも惹かれました(笑)」
----実際に作ってみていかがでしたか?
「単純な材料・構造なのに、安定感と意匠、作りやすさを考慮されていることに感心しました。特に、木材を斜めに切り出して、斜めに張り出す脚を作る発想は自己流DIYではなかなかできないなあと思いました。
私は自分でカットしたんですが、この切り出しが大変でした。丸ノコで切るには設定が難しいしのでジグソーと手ノコで切り出して、カンナで調整しました。ここはやはり斜めカットサービスを使うべきでしたね(笑)」
----随所がカスタマイズされていますが、どんなところから発想したんですか?
「今回はキットだから、構造と基本デザインを気にしなくていいので、トリマーで細かなあしらいをしてみようと思ったんです。
MakeTのサイトの画像をプリントアウトしてこれらに書き込みをしたりしながら意匠を検討しました。
朝の出勤前や電車の中、家に帰って材木を触ったり、実際のトリマーの使い方を考えながら、かなりワクワクする時間でした」
----造作や家具など、既成品よりも手作りの作品が目立つ空間になっていますね。そんななかで、なぜMaKeTのキットをつくろうと思ったんでしょうか?
「キッチンやベランダのデッキといった部屋の施工から始まって、踏み台、棚、ダイニングテーブル、ローテーブルといった家具まで、この1年ぐらい、自分なりに企画・設計してDIYをしてきました。
でも、人が座る・使う・肌に触れる椅子については、積み木的な素人の考え方では厳しいなあと感じていたんです。
そんなときMaKeTのことを知って、建築家が設計したデザインに触れてみたいと思って手にしてみました」
----ベンチを選んだのはなぜですか?
「ウッドデッキでバーベキューをやる機会が多いんですが、人がたくさん来た時に何人かで座れるベンチがあれば便利だなと。あと、なにやら四足動物っぽいたたずまいにも惹かれました(笑)」
----実際に作ってみていかがでしたか?
「単純な材料・構造なのに、安定感と意匠、作りやすさを考慮されていることに感心しました。特に、木材を斜めに切り出して、斜めに張り出す脚を作る発想は自己流DIYではなかなかできないなあと思いました。
私は自分でカットしたんですが、この切り出しが大変でした。丸ノコで切るには設定が難しいしのでジグソーと手ノコで切り出して、カンナで調整しました。ここはやはり斜めカットサービスを使うべきでしたね(笑)」
----随所がカスタマイズされていますが、どんなところから発想したんですか?
「今回はキットだから、構造と基本デザインを気にしなくていいので、トリマーで細かなあしらいをしてみようと思ったんです。
MakeTのサイトの画像をプリントアウトしてこれらに書き込みをしたりしながら意匠を検討しました。
朝の出勤前や電車の中、家に帰って材木を触ったり、実際のトリマーの使い方を考えながら、かなりワクワクする時間でした」

-----仕上がりがとてもアンティークな雰囲気ですね。
「ビンテージものが好きで、米軍の放出家具などもいくつか持っていたので、『ビンテージ感と、無骨感、道具としてガンガン使えるもの』をイメージしてデザインしてみました」
「ビンテージものが好きで、米軍の放出家具などもいくつか持っていたので、『ビンテージ感と、無骨感、道具としてガンガン使えるもの』をイメージしてデザインしてみました」
パート別カスタマイズ詳細解説
----脚が面取りされてますね。

「オリジナルの脚の角度がきれいだと思ったので、これを際立たせたいと思い、自宅にある米軍家具を参考に、脚の角を45度で面取りしてみました。
座面の下の横向きの材は、横の直線を強調し、さらに手触りもよくなるよう、段を入れた上で丸ビットで削りました。
座面の下の横向きの材は、横の直線を強調し、さらに手触りもよくなるよう、段を入れた上で丸ビットで削りました。

これをやった後で、普段は室内で使っていて、片手でグイと掴んで、ベランダに連れ出せるような、野ブタを片手で逆さに持ち上げて運ぶような(笑)感じがでるといいなと思いはじめ、「取って穴」をあけることにしました。意匠的にも変化が出ていいのではないかと」

----確かに、デザイン的にもアクセントになっていますね。とってもとても持ちやすい。
「この穴あけが苦労しました。ドリルで穴をあけて、ジグソーで穴をあけて、トリマーで仕上げて、手作業でサンディング。試行錯誤しているうちに、想定より穴が横に広がり、穴をきれいな丸に仕上げたかったのが、構想より四角っぽくなってしまった。やらなければよかったなぁ、という気もしないではないです・・・」
----脚を留める幕板もV字にカットしていますね?
「真横から見たときに、脚の間から見えるし、斜めから見たときに少し出っ張って見えるのが気になったので。あまり見えないところですけどV字にカットしました。また、脚の下に広がるV型に対して、反対の斜め線を出してみたいと思い(X型のイメージが出るように)、構造に影響しないと思われる範囲で、斜めに切り落としました」
「この穴あけが苦労しました。ドリルで穴をあけて、ジグソーで穴をあけて、トリマーで仕上げて、手作業でサンディング。試行錯誤しているうちに、想定より穴が横に広がり、穴をきれいな丸に仕上げたかったのが、構想より四角っぽくなってしまった。やらなければよかったなぁ、という気もしないではないです・・・」
----脚を留める幕板もV字にカットしていますね?
「真横から見たときに、脚の間から見えるし、斜めから見たときに少し出っ張って見えるのが気になったので。あまり見えないところですけどV字にカットしました。また、脚の下に広がるV型に対して、反対の斜め線を出してみたいと思い(X型のイメージが出るように)、構造に影響しないと思われる範囲で、斜めに切り落としました」

----そして座面も曲面になってます。

「BBQなどで、座っているときに、手持ち無沙汰に、曲線をつるつると手でなぞりたくなるイメージで、タブレットPCのエッジのようなRをトリマーでつけました。いつまでもなでていたい気持ちよい曲線ができたかなと(笑)。
天板には、ねじ穴を出したくなかったので、裏側からダボで止めました
あとで天板の左右端に、缶・マグカップがジャストに入るくぼみ穴を追加で入れようかなとも思っています」
----ネジは外側からは1本も見えませんね。
「見えるねじ穴はすべてダボで隠しました。ダボ穴を空けた上でねじをとめる。穴には木工ボンドをたらして、ダボをはめて、あさりなし鋸で切りました」
天板には、ねじ穴を出したくなかったので、裏側からダボで止めました
あとで天板の左右端に、缶・マグカップがジャストに入るくぼみ穴を追加で入れようかなとも思っています」
----ネジは外側からは1本も見えませんね。
「見えるねじ穴はすべてダボで隠しました。ダボ穴を空けた上でねじをとめる。穴には木工ボンドをたらして、ダボをはめて、あさりなし鋸で切りました」


-----塗装はオイルステインですか?
「全体にオービタルサンダー(#240)でならしてBRIWAXのオイルステインで塗装。仕上げはBRIWAXの蜜蝋ワックスの方が雰囲気は出るんですが、蜜蝋ワックスは磨いてもやはり色が落ちる、衣服に付く可能性があるし、アウトドア使用では濡れる可能性もあるので、オスモカラーのウッドワックスで仕上げました」
「全体にオービタルサンダー(#240)でならしてBRIWAXのオイルステインで塗装。仕上げはBRIWAXの蜜蝋ワックスの方が雰囲気は出るんですが、蜜蝋ワックスは磨いてもやはり色が落ちる、衣服に付く可能性があるし、アウトドア使用では濡れる可能性もあるので、オスモカラーのウッドワックスで仕上げました」

-----完成してみて、仕上がりに対する評価はいかがでしょう?
「昔プラモデル(ガンプラなど)で、設計図にはないことを自分なりに加工したり、塗装でカスタマイズしたのを思い出しました。
設計者の意図を感じながらも、どう自分らしくアレンジするか。構造・構成がしっかりしているぶん、どう見せるかという意匠部分に専念できるのは楽しかったです。
そういう意味では、DIY初心者はもちろんですが、DIY中級者が「見せかた」のスキルアップするためにとても向いているんじゃないでしょうか。自分で考えて作っていると、『まぁ、いっか』で妥協してしまいがちな部分を、ちゃんとやろう、よりよく見せよう、いう気になりました」
「昔プラモデル(ガンプラなど)で、設計図にはないことを自分なりに加工したり、塗装でカスタマイズしたのを思い出しました。
設計者の意図を感じながらも、どう自分らしくアレンジするか。構造・構成がしっかりしているぶん、どう見せるかという意匠部分に専念できるのは楽しかったです。
そういう意味では、DIY初心者はもちろんですが、DIY中級者が「見せかた」のスキルアップするためにとても向いているんじゃないでしょうか。自分で考えて作っていると、『まぁ、いっか』で妥協してしまいがちな部分を、ちゃんとやろう、よりよく見せよう、いう気になりました」

ステインで着色した状態。

ステインの上からウッドワックスで仕上げた状態。
Photo Gallery

普段は室内に設置。ストーブ脇ベンチはぽかぽかと居心地がよさそうです。

自作のウッドデッキのスペース晴れた朝にはここで朝食を取ったり、仲間を呼んでバーベキュー。これまでキャンプ用の折り畳み椅子だったのが、ベンチを持ち出すようになっていい雰囲気になったそうです。

釣り用のボートのメンテナンス時にも使っているそう。「ベンチの上に立ってみましたが安定感もばっちりです。端っこに乗ると転んじゃいますけど。」

ネットでオーダしたという、漢字の名前をもじって顔風にしたオリジナル焼印

脚部の切り込み

力作の把手

面取りされた脚

ダボによる仕上げ

夜のBBQ。煙ってます。

まな板にも同様の焼印が!
(まな板は自作ではないそうですが)
(まな板は自作ではないそうですが)

更に後日談・追加カスタマイズ!
「ぜんぶ茶色のオイルステインで仕上げたら、ちょっと渋すぎて色気がない気がしたのと、ビンテージ家具らしいワンアクセントが欲しくなったので、ベンチ上部から見えやすいダボ穴のところに、真鍮色の「太鼓鋲」を打ってみました。ピアスをつけたように(?)ちょいと色気が出たかと思います。作るまでもDIYの楽しみですが、実際使ってみて、眺めてみて、手を加えるていくのもDIYの楽しみですね」
「ぜんぶ茶色のオイルステインで仕上げたら、ちょっと渋すぎて色気がない気がしたのと、ビンテージ家具らしいワンアクセントが欲しくなったので、ベンチ上部から見えやすいダボ穴のところに、真鍮色の「太鼓鋲」を打ってみました。ピアスをつけたように(?)ちょいと色気が出たかと思います。作るまでもDIYの楽しみですが、実際使ってみて、眺めてみて、手を加えるていくのもDIYの楽しみですね」